自分との折り合いをつけるということ

「本音のまま生きよう。」

「好きなことをしよう。」

「我慢するのをやめよう。」

そんな言葉を目にすることがあります。

もちろん、自分の気持ちを大切にすることは、とても大切なことです。

けれど、現実には仕事もあれば、
家族との関係もあり、
自分の役割や責任もあります。

いつでも好きなことだけをして、
嫌なことはすべてやめる。

そんなふうに生きることは、
なかなか難しいものです。

だからといって、

自分の気持ちをいつも後回しにして、
我慢し続けることも、
どこか違うように思います。

その間にあるのが、

「自分との折り合いをつける」

ということなのかもしれません。

自分の気持ちがわかるから、選ぶことができる

例えば、

「今日は疲れている。」

そう感じている自分に気づいたとします。

本当は休みたい。

でも、今日は仕事を休むことができない。

そんなとき、

「仕事があるんだから仕方ない。」

と自分の疲れをなかったことにするのではなく、

「今日は疲れているんだな。」

と、まずは自分の状態を受けとめる。

そして、

今日は夕飯を簡単にしよう。

いつもより少し早く寝よう。

帰ったら10分だけ横になろう。

そんなふうに、
今できることを選ぶことはできます。

また、

「本当は嫌だな。」

と感じたことがあっても、

事情があって、
今日は引き受けることを選ぶこともあるでしょう。

それでも、

「嫌だと思ってはいけない。」

と自分の気持ちを否定する必要はありません。

「私は嫌だと感じている。

でも、今日は引き受けよう。

その代わり、次は無理しない。」

そんな選び方もできます。

折り合いをつけることは、我慢することではない

折り合いをつけるというと、

結局、自分が我慢することのように感じるかもしれません。

でも、少し違うのだと思います。

我慢するときは、

「仕方がない。」

「私がやればいい。」

「これくらい我慢しなければ。」

と、自分の感覚を後ろへ追いやってしまうことがあります。

けれど、自分との折り合いをつけるときには、

自分がどう感じているのかを、ちゃんとわかったうえで選びます。

休みたい。

嫌だ。

本当はこうしたい。

その気持ちをなかったことにせず、

今の状況も見ながら、

じゃあ、今の私にできることは何だろう。

と考えてみる。

自分の気持ちだけを押し通すのでもなく、

周りのために自分の気持ちを消してしまうのでもない。

自分の感覚も、今ある現実も、どちらも大切にしながら選んでいく。

そのためにもまず、
自分が何を感じているのかを知ることが大切なのだと思います。

「好きなことをする」よりも、その前に

「自分らしく生きたい。」

そう思ったとき、

好きなことを見つけようとする人もいるかもしれません。

美味しいものを食べる。

旅行に行く。

欲しかったものを買う。

もちろん、それも自分を大切にすることの一つです。

けれど、その前に、

「私は今、何を感じているんだろう。」

と、自分に目を向けてみることも大切なのだと思います。

疲れている。

静かにしていたい。

今日は誰にも会いたくない。

これは心地いい。

これは少し違う気がする。

そんな小さな感覚がわかってくると、

自分にとって何が心地よくて、
何を大切にしたいのかも、
少しずつ見えてくることがあります。

そして、自分が何を感じているのかがわかるからこそ、

現実の中で、

「今日はこうしよう。」

「今回はこうしよう。」

「これはやめておこう。」

と、自分で選べるようになっていく。

大切なのは、
いつも自分の思いどおりにすることではなく、

自分がどう感じているのかを知ったうえで、自分で選ぶこと。

その選択の積み重ねが、
自分との関わり方も少しずつ変えていくのだと思います。

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もし今、「自分が何を感じているのか分からない」と感じるときは、こちらの記事も参考にしてみてください。

本来の自分とは?自分らしさを取り戻すために大切なこと

自分と、どう関わっていくか

折り合いをつけるというのは、

自分をあきらめることでも、
現実をあきらめることでもありません。

「私は今、どう感じているんだろう。」

その感覚に気づきながら、
今できることを選んでいく。

そのとき大切なのは、

「どうするか」だけではなく、

自分と、どんな関わり方をしていくか。

なのだと思います。

自分を責めながら頑張るのか。

それとも、

「今日は疲れているんだね。」

と、自分の声を受けとめながら、
それでも今日は頑張るのか。

同じように一日を過ごしたとしても、
自分との関わり方は違います。

頑張るときもある。

休むときもある。

ときには、無理をしなければならないこともある。

それでも、

自分が何を感じているのかを、
自分まで無視しない。

「好きなことだけして生きる」

「全部我慢して生きる」

そのどちらでもなく、

自分の感覚も、
現実も、

どちらも大切にしながら歩いていく。

本来の自分がわかるということは、好きなことだけをして生きることではなく、自分との折り合いのつけ方がわかってくることでもあるのかもしれません。

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一人では自分の気持ちや感覚が分からなくなっているときは、身体をゆるめたり、ゆっくりお話をしながら、自分とのつながりを取り戻していく時間もあります。

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