冷えの要因と対策

「冷えは万病の元」と言われることもあります。
身体の体温が低いと、免疫力低下にも繋がりますので、
軽視せず原因と対策を知ることが大切です!

体温調節の要

『冷えを何とかしたい!』といって、サロンまでお越しになるお客様は少ないかもしれません。
ですが、別の部位に身体の不調を感じながら、
一緒に“冷え”を感じているお客様は多いように感じます。

体温調節には不可欠な役割を果たしているのが血液循環です。血液は体内を循環し、温かい血液が体の中心部から末端に運ばれ、体温を均一に保ちます。また、血液は皮膚表面で熱を放出することで体温を調整します。そのため、血液循環の正常な機能は体温の調節に直接影響し、循環が妨げられると体温調節が乱れる可能性があります。

手足の冷えと内臓への影響

「冷え」の症状には個人差がありますが、例えば、手や足が冷たく感じる場合、内臓も同様に冷えている可能性があります。これは、体内の血液循環が関係しているためです。体の末端部分に冷えを感じるということは、血の巡りが悪い可能性が高いため、内臓も冷えてしまっていることが考えられます。したがって、手足が冷えている場合、内臓の冷えも考慮する必要があります。

冷えを軽減するには、手袋や厚手の靴下を身に着けるだけでなく、身体全体の血液循環を改善し、末梢部と内臓の双方に適切な血液供給を確保することが不可欠です。

冷えと自律神経の関係

自律神経のバランスの乱れによって冷えが引き起こされることがあります。自律神経は、心臓や消化器官、血管などの体の自動的な機能を制御する神経系です。この自律神経は、交感神経と副交感神経という2つの部分に分かれています。

冷えを感じる時、交感神経が過剰に活性化されていることがあります。交感神経の活性化により、血管が収縮し、末梢部の血流が減少します。その結果、手足や体の末端部分が冷えやすくなります。また、交感神経の過剰な活性化は、ストレスや緊張の増加にも関連しています。

一方、副交感神経はリラックス状態や休息状態を促進し、血管を拡張させて血流を増加させることがあります。副交感神経の活性化は、体を温める効果があります。

したがって、自律神経のバランスが崩れると、体の冷えを強く感じることがあります。ストレスや緊張の増加、運動不足、不規則な生活リズムなどが、自律神経のバランスを乱す要因となり得ます。

ということで、冷えを改善する際には、自律神経のバランスを整えることも重要です。リラックスする習慣を取り入れたり、ストレスを軽減する方法を見つけたりすることで、自律神経のバランスを整えることができます。

冷えが起こす身体の不調

冷え性

体温調節が難しいため、寒さに敏感で冷え性となり、
手足や体全体が冷たく感じられます。

血行不良

冷えることで血管が収縮し、血液循環が悪くなります。
これにより、末梢部への血液供給が減少し、
手足の冷たさやしびれが生じることがあります。

また、筋肉や関節がこわばり、痛みを感じることがあります。

免疫機能の低下

寒冷な環境で過ごすことで免疫機能が低下し、
感染症にかかりやすくなることがあります。

消化不良

冷えることで胃や腸の血液供給が減少し、消化不良や腹痛が起こることがあります。

疲労

冷たさによる不快感や血行不良により、疲労感が増加することがあります。

心血管系への影響

冷えることによる急激な温度差や寒冷な状態での血管収縮は、
心臓への負担を増加させる可能性があり、心臓病リスクが高まることがあります。

冷えを感じる主な要因

  • 運動不足
  • 筋肉量の低下
  • 加齢によるもの
  • 疲労
  • 無理なダイエット
  • 自律神経の乱れ
  • 食生活や生活習慣…など

冷えの改善方法

ウォーキングなどの軽い運動をする

全身を使った運動は、血行促進や基礎代謝アップが期待できます。昔からあるラジオ体操も本気でやると全身運動になりますのでおすすめです。但し…継続することがポイントですね💦

身体を冷やす食べ物を控えめにする

  • 白砂糖
  • 土の上で育つ夏野菜や葉物野菜(トマト、キュウリ、なす、レタス、キャベツなど)
    反対に土の中で育つ根菜類の野菜(ごぼう、しょうが、にんにくなど)は
    身体を温めるそうです。
  • 暖かい場所でとれるフルーツ(マンゴー、バナナ、パイナップル)
  • 意外なところで大豆(お豆腐)
    発酵して作られるお醤油やみそは身体を温めてくれるそうです
  • コーヒーやビール 

…など。栄養士さんが書かれているブログを参考にさせていただきました。

湯船に浸かる

シャワーだけでは身体の表面しか温められません💦
湯船に浸かって、身体の芯から温まれるとよいですね

ストレス管理

ストレスは血管収縮を引き起こす可能性があります。
リラクゼーションテクニックや瞑想を試して、ストレスを軽減しましょう。

温かい飲み物を飲む

ハーブティーや紅茶などの温かい飲み物は体温を上げ、冷えを和らげるのに役立ちます。
ジンジャーやシナモン、スパイスを使った飲み物はおすすめです。

身体の生存本能と自然治癒力

たとえば、雪山で遭難してしまった時、 寒冷な環境や寒冷な気候下では、
体は生命を維持しようとする本能を最優先にし、生存するために血液を
内臓に集中させる傾向があります。

こうした緊急事態の時、末梢部、特に手足が凍傷や冷傷を受けやすくなるのは、
このような生理学的な反応が影響しているからです。。

身体はどんなときもどんな状況下でも決して諦めず、
生き延びることを選択し、全力で戦ってくれます。

そして、身体には自然治癒力も備わっています。身体はいつでも前向き。
傷ついても立ち直ろうとする力を秘めています。

ここに生命の不思議さと強さ、そして、身体の神秘を感じます。